転職したいと考える理由
まずこの疑問に答える前に、転職したいと考える理由から大きく以下の3パターンに分けて、方向性を示したいと思います。
- パターン1:
長期的に達成したいことや、明確になりたい職業があり、今の仕事は通過点に過ぎないと考えている - パターン2:
先のことは特に考えていないが、今の仕事がきつすぎたり、職場環境が悪かったりして、とにかく今の仕事を辞めたいと考えている - パターン3:
最終的に達成したいことや、なりたい職業はぼんやりとしているが、少なくとも今の仕事がベストではないと考えていて、現状からの比較でよりよい仕事に転職したいと考えている
おそらく多くの場合がパターン3に該当するのではないかと考えていますが、以下でそれぞれのパターンに対して私の意見を述べたいと思います。
パターン1の場合:
夢や将来の目標が明確な人は、直感に従って新たな仕事にチャレンジすべき
パターン1のような思考をしている人が転職したいと思う場合は、おそらくすでに現在の職場で手に入れるべきスキルや経験を十分に獲得していて、新しい職場にチャレンジすべきだという直感があるからだと思います。そのような方は、ご自身の直感に従ってチャレンジしていくべきでしょう。
このようなタイプの方がむしろ気を付けるべきは、今の職場に居心地の良さを感じてしまい、本来であれば新たなチャレンジをすべきタイミングであるのに、その機会を逃してしまうことです。目的に向かって邁進できる人は、初心を忘れることなく、新たなチャレンジを続けていっていただきたいと思います。
パターン2の場合:
ブラックな職場にいる人は、すぐに避難すべき
パターン2に該当する方は、いわゆるブラック企業のような職場にいる可能性が高く、そのままの状態で我慢することは心身にとって良くありません。日本は「我慢は美徳」のような風潮もありますが、そのような職場にいると思われる場合は、周りの雰囲気に流されることなく、早く避難することが望ましいでしょう。
具体的な方法はこのサイトでは記載しませんが、いったん休職手続きをして休んでいる間に転職活動をするとか、それが難しい場合はとにかく先に退職してしまい、そこから転職活動を始めるなど、いくつか方法があるかと思います。何が最適な方法かは置かれている環境によって異なりますが、第一に考えるべきはご自身の心身状態です。自分でも気が付かないうちに心身が蝕まれ、最悪の場合は命にも危険が及びます(また別途書きたいと思いますが、私も心身トラブルで危うく命を落としかけた過去があります)。「いのちだいじに」でなるべく早く危険な環境から逃げていただければと思います。
パターン3の場合:
「今の仕事が向いていない」と思うなら、一度立ち止まって考えるべき
問題はパターン3に該当する方です。将来的にやりたいことが明確にある訳でもなく、かといって今の仕事がものすごく嫌という訳でもない場合、どうすればいいでしょうか。
よく海外の人材コンサル会社などが出す統計で、今の仕事に熱意を持って取り組めている人の割合がどの程度いるかを調査するものがあります。具体的な内容は割愛しますが、多くの調査で日本人はその割合が他国と比較して大幅に低いという結果が出ています。まさにこのような人が、パターン3の方々に該当しているように思います。
結論から申し上げると、そのような方々が最終的に転職を選択することは、全くもって問題ないと考えます。ただし、そこに至るまでの過程で、なぜ今の仕事が向いていない(あるいは今の仕事に熱意を持てない)と思うのかを、深く掘り下げていただきたいと思います。
例えば、向いていないというのは、より細分化するとどのような部分を指してそのように感じるのか。その向いていない部分は、他人(向いている人)とどのように違うのか、またそれは明らかに才能や性格などの差に起因するものなのか(実は才能や性格によるものではなく、単に経験年数や場数の差によるものではないのか)。
このようなことをなるべく客観的かつ論理的に分析していくことが重要です。この分析を行うことで、その対応策として転職すべきなのか、転職するならどのような仕事に就くべきなのか。あるいは転職する必要はなく、今の職場で何かを変えていくことで対応できることなのか、などが見えてくると思います。
これらは頭の中だけで考えると、結論を急いでロジックを単純化しがちになるので、紙に書いて整理することをお勧めします。きれいに整理する必要はなく、頭で考えたことが流れていかないように書き留めるくらいのイメージです。文字にして書いてみると、「こういう風に考えているけど、これって本当に合っているのか?他の考えもあるのではないか?」といったことが薄っすらと見えてきます。そして、本当に自分にとってしっくりくる考えに到達すると、胸のつかえのようなものが取れて、すっきりとした気持ちになると思います(みぞおちのあたりがスッと軽くなるような感じがするはずです)。そのような気持ちにならない場合は、何かしら考えに不十分なところがあったり、心の奥底で思っていることと異なる結論を出してしまっていたりすることが考えられます。
紙に書いても素直な考えを導き出せない場合、何かしらの思考のクセのようなものがあったり、無意識のうちに自分の本心を押しとどめてしまったりしている可能性があります。そのような場合は第三者、例えばコーチングやカウンセリングのようなサービスを活用して、客観的な意見ももらうことが望ましいでしょう。なお、このような相談をする場合、転職エージェントの活用はお勧めしません。彼らは貴方に転職をしてもらうことで利益を得る立場ですから、客観的な意見を提供することが難しいからです。相談するのであれば、そのような利害関係が発生しない、通常のコーチングやメンタルヘルス関連のカウンセリングサービスなどをお勧めします。
さいごに
さて、ここまで「転職をしたい」と考えた場合の対処法についてお話してきました。少し小難しい話をしてしまいましたが、言いたいこととしては、「今の仕事が合わない」→「転職しよう」という短絡的な思考をするのではなく、なぜ合わないと思うのかを論理的に分析して対応策を検討すべきであるということです。忙しい中ではこのような思考ができているようでできていない(上で書いたように、頭で考えたことはすぐに流れていく)ため、少しずつでいいので時間をかけて考え、紙に落として整理していくことが重要です。
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